カーテン・ミュゼ/Store Manager/佐野 浩之さん



カーテン・ミュゼというブランドを京都で定着させていきたい
常にお客様に近い立場でのご提案を心掛けています。


京都府下最大級のオーダーカーテン専門店として知られる『カーテン・ミュゼ』。
150の広い店内には、カーテンの実物大サンプルや窓辺のアクセサリー類が数多く並ぶ。そんな大型専門店で、“カーテン”を通して、様々な人との出会いや繋がりから、日々挑戦を試みる佐野マネージャーにお話を伺った。

■生活の傍らにずっと存在する喜び
家には家族の憩いの空間というだけでなく、人生の泣き笑いといったドラマがあり、子供の成長や人生の歩みとも密接に繋がっている事だろう。そして、その傍らにはあたりまえにインテリアが存在する。その中でも意外と忘れられがちなカーテン。たった一枚の生地を窓辺に吊るだけで雰囲気を変えることができ、なおかつ昨今では多種多様な機能が付いている。その重要性を佐野さんは語る。絶えず一緒にいるもの、歩みを一緒に過ごしていけるであろうそのものに携わるやりがい。また、自分が納めたものがその傍らにずっと存在する喜び。

「カーテンって結構重要なポイントなんですよ。まず、引っ越しされた方が一番初めに気付く事。あ、カーテンが無いって(笑)。カーテンには、プライバシーを守る事だけでなく、家族を外から守る様々な要素があるのです。また、部屋の雰囲気においても実はカーテンを替えるだけで一番変わるのですよ。よくお客様にもカーテンがある事で家らしくなったなぁと言われます。無いと無機質な感じがしますよね。」

■オーダーカーテンと既製品との違いは?
今は非常に低価格志向が高まっています。低価格=既製品という認識を持たれている方も多いと思いますがそれは違います。実は、既製品でも柄やサイズを選ばれますとそれなりのお値段はしますよね。それと同じでオーダーカーテンもリーズナブルなものから高級品まであり、選び方によっては既製品と同等の価格でオーダーカーテンができるんですよ。もちろん既製品の良さはそれはそれであります。でも、オーダーは値段が高いなど、敷居の高いものと思って欲しくないですね。オーダーって良いものと思われていたのなら、それが既製品と同等の価格で手に入る。しかもご自宅の窓にピッタリと合わせる事ができます。また、選ぶ楽しさがある事が大きいですかね。

■一番お客さんに近い店でありたい
コーディネートするという私たちの仕事は、もちろんプロとして専門知識を活かし、お客様に最良のご提案をする事が前提ですが、お客様と一緒に作り上げていく、選んでいくということも常に心掛けています。そのためにも店内にはどんなお客様にも対応できるように実物大サンプルを約1500点展示し、実際に柄や肌触りなど実感していただいています。低価格帯からこだわりのものまでご提案できます。そんな中、お客様と一番ベストなカタチを一緒に見つけていく作業を続けていくと「選んでいる最中に楽しくなってきた」というお声も聞け嬉しくなります。どんなお客様にでも選ぶ楽しさを味わってほしいです。

■これから目指すもの
京都の方に、“カーテンと言えばミュゼ”と知ってもらえるようなお店を目指しています。カーテン・ミュゼというブランドを京都で定着させていきたいですね。そして、活きた商売がしたいです。何をするにおいても人のつながりは大切です。お客様だけでなく、業者さん、そして一緒に働くスタッフ。人の部分が大きい。人とのいろんな出会いを大切にしていきたいです。接客業に完璧なものはないけれど、出来るだけ完璧に近いものを。そして私達スタッフのクオリティを更に上げていき、お客様にはもちろん業者さん・スタッフにも愛される店、誇れる店を目指しています。私個人としてはいつもお客様に喜ばれたいですし、喜ばれる自分でありたいと思っています。佐野さんに選んでもらって本当に良かったと言われるのが何よりの喜びです。

■最後に…
政治経済で暗い話題が多く、世知辛い世の中になってきています。そして多くの方が夢をみられなくなってきている、夢をみることをあきらめてしまっているんですね。そんな世の中だからこそ、夢をもう一度みられるよう何かお役に立ちたいと思っています。カーテン一つで部屋の雰囲気が変わり、その人の気分が少しでも明るく感じて頂けるのであれば、そんな幸せな事は無いですね。

「靴工房 源」 清原 優子 さん



手造り靴の魅力を京の人々に伝えたい。
今春から手造り靴教室での指導に挑戦。

 「靴工房 源」の清原優子さんは京都で数少ない手造り靴の職人さん。靴の木型やミシンに工具、仔牛や馬などの皮革に囲まれた工房の中で、午前から深夜まで靴造りに没頭する日々を送っている。幼い頃からものづくりが大好きで高校・大学と美術系の学校へ進み、日本画を学んでいた。大学在学中、趣味で自らが作った服に合う市販の靴が無かったことから、「靴も自分で作ろう」と思い立ち、京都にある靴造り教室に通い始めたのが靴職人への第一歩となった。「靴造りは靴のパターン(型紙)を起こす作業から始まるのですが、洋服の型紙とは異なり、靴は仕上がりが全く予想できません。それが少しずつ形になるのが面白く、刺激的でしたね」
 教室では靴底とアッパー(靴の甲革)を機械で圧着させる作り方を指導しており、自分の手だけで作りたかったので、次第に物足りなさを感じるようになったとか。
 そんな折、靴造りの全てを手作業で行うハンドソーンウェルテッド製法を知る。そこで靴造りの本場、英国へ語学の勉強も兼ねての留学を決意。しかし、渡英後は靴造りを学べず、キャベツ一枚で一日を過ごす極貧生活に陥り、半年で帰国。夢と現実の狭間であせりを感じ始めた矢先に、ひと筋の光が差し込んだ。東京・浅草で教室を開く手縫い靴造りの達人・巻田庄藏氏の存在を知り、持ち前の行動力を発揮して、すぐさま単身上京。飲食店員やベルトや皮小物を作る店でのアルバイトで生計を立てて、三年間、巻田氏の教室へ通い詰めた。基本中の基本である皮革を裁断する包丁の研ぎ方から約200に及ぶ工程まで、伝統的な手縫い靴造りのすべてを吸収した。

「大らかでやさしい人柄の巻田先生ですが、良質の靴をつくるために“このくらいで良い”では済まさない、粘りと厳しさがありました。先生のものづくりへの姿勢と丁寧かつ正確な手仕事を目の当たりにしたことが、私にとって何よりの財産になりました」

 2006年4月に故郷の京都に戻り、靴職人として一本立ちを果たした。活動拠点を京都に置いたのは英国や東京の生活で京都の良さを再認識したのが一番の理由。「山に囲まれた京都の街は、春は桜色に染まり、秋は紅葉で色付く。四季の移り変わりを山の色彩を見ているだけでも鮮明に感じられる。これは他の街には無い魅力です。日本画でも洋服づくりでも色で遊ぶのが好きなんです。靴造りも色彩豊かな京都の街にいるからこそ、新たな発想が膨らみます。これからも離れるつもりはありません」
 現在では京都市内のギャラリーやショップで、清原さんオリジナルの靴を販売。オーダーメイドでの靴造りも始め、好評を得ている。今年の4月からは五条大宮に工房を移し、「靴工房 源│手造り靴教室│」を開講する。内容は楽しみながら手縫い靴製作のいろはが学べるカルチャーコースと本格的な技術を身に付けてプロの靴職人を目指すマイスターコースの2種類を用意している。最終的には自作の靴を展示販売するスペースを併設した工房を開くことが目標と語る清原さん。

「デザインの美しさと履きやすさを両立できるのが手造り靴の魅力です。より多くのお客様に良質の靴を提供できるよう腕を磨き続けます。春から始める教室では靴造り同様、粘り強く丁寧な指導を行います。長く続けることで、京都に手造り靴の文化を定着させたいですね」


「靴工房 源」 清原 優子 さん
■プロフィール
1977年6月12日京都生まれ
京都精華大学美術学部造形学科日本画専攻卒
大学在学中に靴職人を志す
英国留学を経て、2003年から東京浅草の靴職人・巻田庄藏氏の教室で学ぶ
2006年4月に京都で「靴工房 源」を開き、靴職人としての活動を開始
2007年4月に「靴工房 源─手造り靴教室─」を開講
■お問い合わせ先
京都市下京区五条大宮東CoCo五条大宮2F
tel/075-606-8432
HP/http://kutukoubou-gen.hp.infoseek.co.jp
E-mail/jwcmp117@ybb.ne.jp
※CIAO MAGAZINE 2007年4月号より抜粋

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