和詩倶楽部 廣谷 真由さん

和紙の可能性をひらく
12年間、和紙に魅了されて没頭してきた。照明も、和紙を通すと柔らかい。淡い陰影となって灯りを映し、涼しげな一風が吹き抜ける。
「紙がその上に乗せて運ぶのは文字だけではありません。素材となった草木の息吹、土の匂い、それを手にする人の手の温もり…。それらすべてを運ぶからこそ、植物の繊維を薄く広げただけのものが、強く人の心をとらえると思うんです」と熱い。なるほど、日本伝統の和紙は楮、三椏、雁皮といった素材のしなやかさを生かし、何にもまさる情報媒体としての魅力を備える。
和紙に向かうと、デザインへの意欲がふつふつと湧いてくる。季節ごとに色と素材に変化を持たせ、すいたばかりの紙の上から水滴を散らすと、雨上がりの風情が浮き上がる。春先には竹を挟ませ、秋には落葉を舞い散らせる。冬には炒ったコーヒーを点描することで温もりを抱かせる。
「和紙って、本当に可能性に満ちています。衣装文庫といった伝統的な和紙製品だけでなく、あらゆるインテリアや店舗ディスプレイまで、生活のさまざまな場面に自由な発想で素材を生かしていきたいですね」。和紙発信にこだわり続ける。京都市中京区。
- 新・こだわり派宣言 |
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- 2009-07-02 14:17:59

